所長コラム(139)「学生のスポーツ」

皆様、こんにちは。運動研究所の宮島です。

早いもので10月になりました。今年は9月になってもしばらく暑い日が続きましたので、体調を維持することに苦労された方もいらっしゃるのではないでしょうか。報道では連日暑さについて取り上げられていましたね。

さて、そんな猛暑の中、8月に行われていた全国高等学校野球選手権大会(いわゆる「夏の甲子園」)では、慶應義塾高等学校107年ぶりの優勝に加えて、この暑さの中で屋外の阪神甲子園球場で行うことの是非が議論されていました。特に、選手は練習等で暑熱対策がある程度できているけれども、アルプススタンドで応援する応援団の生徒たちは普段から暑い環境で活動をしていないことも多かく、その子たちが熱中症で体調不良に陥るといった事態も少なくなかったようです。

また、今年の大会では上記の点に加えて、優勝した慶應義塾高等学校の他にもベスト8に進出した高校のうち3校が丸刈りではなく髪型が自由であったことも取り沙汰されていました。私はいわゆる「スポーツ強豪校」の出身ではありませんでしたので、自分自身も部活では、一度不甲斐ない結果に終わった時に学年全員で坊主頭にしたことはありましたが、日常的に髪型を「指導」された記憶はありません。一方で野球部は当然のように全員が丸刈りであったと記憶しています。もう40年ほど前のことですが…

最近では「丸刈りにすることで競技力が向上するならともかく、そのようなことはない」という論調が少しずつ増えてきているようですが、一方で「やっぱり高校野球は丸刈りの選手たちが頑張っていないと、雰囲気が出ない」とか「あの暑い中で選手たちが頑張っている姿がいいんだよなー」という意見をメディアで話している人も依然として見かけました。

統計を取ったわけではありませんが、プロ野球で丸刈りにしている選手は非常に少数だと思われます。なぜ学生のスポーツだけは「こういうもの」という意識がなかなか払しょくされないのでしょうか。

次回もこの点について書きたいと思います。

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