所長コラム(145)「今年はパリオリンピック・パラリンピックイヤー!」

皆様、こんにちは。そして明けましておめでとうございます。運動研究所の宮島です。

2024年が始まりました。私も50歳代の後半になりましたが、本当に月日の進むのが早く感じられます。ちなみに大人になると月日の流れが早く感じられる現象を「ジャネーの法則」と呼ぶそうですが、このようなこともしっかり研究する人がいることは素晴らしいことだと私は考えます。人類の好奇心というものは本当に奥深いなぁと思いますし、そのような「興味を持つ」ということが人類を人類たる状態にしたのだろうなぁと考えています。

さて、改めて2024年ですが、今年はパリで夏季オリンピック・パラリンピックが開催されます。オリンピックは7月26日から8月12日までパラリンピックは8月28日から9月8日までということですから、東京2020大会とほぼ同じ時期ということになりますね。パリの緯度は北緯48度とのことで、北海道稚内(北緯45度)より北、8月の平均最高気温が25度ということです。ただし、日本は湿度が70%前後と高いのに対してフランスでは湿度40%程度と低い様子ですので、その意味では過ごしやすく競技はしやすいのではないでしょうか。東京2020大会では「涼しい環境で」ということでマラソンと競歩が北海道に移されましたが、そもそも最近の北海道では30度を超える気温を記録することもありましたし、実際の男子マラソンでは30度には届かなかったものの、出場した106人の選手のうち30人が棄権したと報道がされています。

夏季オリンピックの開催時期は莫大な放送権料を負担しているアメリカの放送局の影響が強く時期をずらすことができないと言われています。気候変動の影響で冬季オリンピックを開催できる場所が少なくなってきており、IOC(国際オリンピック委員会)は早期に開催地を決める方向になっているようで、以前札幌が招致活動を行っていた2030年の開催候補地をフランスのアルプス地域、2034年はアメリカのソルトレークシティーに一本化する決定し、続く2038年もスイスと「優先的に対話を進める」としたことは記憶に新しいですが、このまま気候変動が続いていくと、夏季オリンピックの開催地も限られてしまうかもしれませんね。

次回も引き続きオリンピック・パラリンピックについて書きたいと思います。

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