所長コラム(148)「冬の競技の面白さ」

皆様、こんにちは。運動研究所の宮島です。

さて前回は現在ウィンタースポーツがシーズン真っただ中で盛んに大会が行われていることを書きました。

私はウィンタースポーツの特徴として「不安定」さがあると考えています。冬の競技は独特の雪や氷の上で行う競技がほとんどですので、やはり地上や床の上と違って人も滑りやすいし、ものも滑ります。もちろん夏の競技にもそういう特色を持つものが皆無ではありませんが、冬は特に雪や氷による不安定さをどう攻略するかを競い合う競技が多いですね。

夏の競技はどちらかというと自分たちの体はしっかりと支えられる環境の中で力を発揮したり、速さを競ったり、技術を争ったりという印象を持っていますが、冬の競技は自分の体ですら不安定な環境下に置きながら、さらにその状態で速さを競ったり、あるいは正確性を向上させたりというダブルの難しさがあるのではないかと思っています。

カーリングではその難しさと、それに対して選手たちがどのように考えているのかをソルトレークシティーオリンピックにカーリング日本代表として出場した経験を持つ松沢(旧姓・小仲)美香さんに話していただいたコンテンツがあります。こちらなどをご覧いただくと、カーリング競技の奥深さがお分かりいただけると思います。

冬季オリンピックを開催する場所が少なくなっていると言われています。テクノロジーが発達することにより氷に頼らずスケートができるようになっていたり、今後は融けない雪ができたりするかもしれません。ただ競技の本質が変わらないような、あるいはそのテクノロジーの特性を活かした新しい観点で競技を活性化して欲しいと思います。

次回は「春の甲子園」について書きたいと思います。

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