所長コラム(107)「指導者は選べない」

皆様、こんにちは。運動研究所の宮島です。

今年は5月から雨が比較的多く、そのまま梅雨に入ってしまった印象があります。そもそも近年はやたらと雨が多かったり、猛暑だったりと、私が子どもの頃に比べて本当に厳しい天候が多くなった気がします。これも地球温暖化の一端なのでしょうか。よく考えると通常冬のオリンピックが開催された年の6月はサッカーのワールドカップが開催されるのですが、今年は暑いカタール開催ということで時期がずれていますね。これは温暖化とは関係ないかもしれませんね。

さて、今回はお子様のスポーツ経験について書いてみたいと思います。最近では若いうち、幼稚園や保育園に入る頃からスポーツを始めるお子様もいらっしゃるようですが、多くは小学生に入ることを契機に始められるのではないでしょうか。一部のご家庭はともかくとして、多くはお子様がなさりたいスポーツのチームが近隣にあるかを調べて入られるようです。小学生の間は「スポーツ少年団」という形で運営されているチームに入ることが多くなりますが、多くのスポーツ少年団は各競技団体の小学生組織(小学生連盟など)に加盟して公式大会に参加することになります。従って、多くの場合はチームによって公式大会に参加できないなどの不利益は被らないことになります(もちろん、チームの指導方針などにより状況は変化しますが…)。ですので、お子様の性格などによって合うチームを選んで活動することができます。

ところで、中学に進学するとどうなるのでしょうか?中学生の公式大会は公益財団法人日本中学校体育連盟という団体が統括しています。つまりサッカーなど一部の競技を除いて、中学に進学した段階で「学校単位のチームで参加する」ことが事実上義務付けられることになります。現在部活動の指導や顧問に関する教職員の負担軽減のために、一部民間に委託する方向で推移していますが、部活動を指導したいと思って教員になった方も少なくないらしく、学校に所属している教職員の方による指導が多くなっています。つまり、進学した中学にいる先生に指導されるチーム以外選択肢がない、という状況に陥るお子様が多いということになります。これによってどのような影響があるのでしょうか。

次回も引き続きこの点について書きたいと思います。

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