所長コラム(103)「柔道の小学生全国大会の廃止」

皆様、こんにちは。運動研究所の宮島です。

早くも4月、新年度を迎えました。相変わらずのコロナ禍ではありますが、先月21日で全国の蔓延防止等重点措置も解除されていて、かつての生活に少しでも近づいていければと願っています。

さて、今回は「柔道の小学生全国大会の廃止」について書きたいと思います。

先月18日の午前9時35分に朝日新聞デジタルが「小学生の柔道全国大会廃『行き過ぎた勝利至上主義が散見される』」という記事がリリースされていました。

記事によると「1月の理事会で報告され、今月(=筆者注:3月)14日付で都道府県連盟宛てに廃止を通知した」ということであり、インターネットで簡単に検索をしただけでもjudo3.0スクール」というサイト上で2月12日の時点で「小学生の全国大会」の話をしよう」というタイトルで今回の廃止について柔道関係者が話し合う場を持ったことが掲載されています。

小学生年代を指導する柔道関係者にとっては大きな事件だったと想像します。

朝日新聞デジタルの記事には、この大会が「全柔連(筆者注:(公財)全日本柔道連盟の略称)がただ一つ単独主催する小学生の全国大会で「5、6年生が対象の個人戦で、重量級と軽量級に分かれて争われる」ことから、恐らく小学生柔道家とその関係者にとっては、非常に格式が高く、また2年間しか出場ができないこともあって大きな目標であったことが想像されます。

しかし一方で記事には「関係者によると、指導者が子どもに減量を強いたり、組み手争いに終始する試合があったり」「判定を巡り指導者や保護者が審判に罵声を浴びせることもあった」と記載され「全柔連幹部は『大人が、子どもの将来ではなく、眼前の勝敗に拘泥する傾向があった。見つめ直す契機にしてほしい』と話す」と書かれています。

この動きはどう考えるべきなのでしょうか。

次回引き続きこの点について書きたいと思います。

コメントは利用できません。