所長コラム(54)「競技への取り組み方」

皆様、こんにちは。運動研究所の宮島です。

さて前回は、子どもの頃から一つの競技に真剣にやらせることは賛成できない…ということを書きました。

今の日本の場合、「真剣にやらせる」ことがすなわち、空いている時間はすべてその競技の練習につぎ込み、休む暇もなく体に覚えこませること…という意味にとられることが多いと感じています。
そして、小学生の頃(最近はU-7世代などという話も出ていますね)から勝つことを目指して競技をさせる環境もあります。
これによって、特定の競技に関連する動きができても他の動きはからっきし、という選手が生まれています。
また、子どもの体はまだ柔らかい状態ですから、同じ動きをさせ続けることによるケガの心配も大きくなります。

日本は少子化が大変な速度で進んでいます。
子どもを多くある競技で抱え込んだうえで、壊れたら脱落させて、勝ち残った一部の選手がメダルを取れればいいという育成モデルはもはや破綻していると考えるべきではないでしょうか。

次回は「体を動かし始めること」について書きたいと思います。

コメントは利用できません。