所長コラム(92)「東京2020大会、私なりの総括②」

皆様、こんにちは。運動研究所の宮島です。
10月も後半になりました。私もまた一つ年を取ってしまいました…

さて、言うまでもないことですが、今年のオリンピック・パラリンピックは「コロナ禍」で行われました。
この“開催する”ということだけでも賛否が分かれて大きな議論があったことは私ももちろん承知しています。

開催の是非に関する私の考え方は「開催してよかった」です。
もちろん(かつてコラムでも書きましたが)「コロナに勝った証」としての大会とは言い難い結果でしたが、新型コロナウィルス感染症をどう捉え、そのリスクを可能な限り抑え込むために何をすればいいのか?ということを組織委員会はもちろん、東京都、国、その他関係自治体や団体などが総力を挙げて検討して行った結果だと思うからです。(そのプロセスについて思うことは多くあるのですが…それはまたの機会にさせていただきます)

もちろん、単に感染症のことだけを考えれば「やるべきではない」という考え方も理解できなくはありません。
ただ、何もしないでじっと我慢しているだけでは次へのステップを踏み出せないままになってしまいます。
今回「何とかして開催するために、どうすればいいのか」という考え方を捨てなかったことが大きなステップであったと思います。

当初言われていた「完全な形」の大会ではなかったかもしれません。
無観客という形式はアスリートのパフォーマンスに少なからず影響があったのかもしれません。
それでも4年(今回は5年)に一度というレアな舞台にアスリートを立たせることができて、観客はいなかったけれど、中継や報道を通して世界中の人に見てもらうということができたことは立派な成果だと思います。
参加した各国選手団からも「開催してくれてありがとう」という声が多数寄せられたそうです。
そして次はこの成果を活かして各競技の国内リーグや大会などをどうやっていくのか、より進んだ形で開催していければと感じます。

次回も東京2020大会の私なりの総括を書きたいと思います。

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