所長コラム(122)「パリオリンピック・パラリンピックの魅力」

皆様、こんにちは。運動研究所の宮島です。

前回は、パリオリンピック・パラリンピックが新しい試みも多く、柔軟性があるように見えることを書きました。オリンピックやパラリンピックを開催することの意義や目的がフランス国民やパリ市民の間でしっかりと共有されているのかもしれませんね。

さて、パリオリンピック・パラリンピックでは「ブレイキン(ブレイクダンス)」が新競技として実施されます。また、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンは東京2020大会に引き続き実施されます。IOCは若者に人気の種目の実施に前向きという情報もありますが、その分これらは新しい才能が生まれやすい競技でもあります。東京2020大会でも10代の各選手の活躍が記憶に新しいですが、2024年にはもっと若い、新しい選手が活躍しているのかもしれませんね。このコラムでも幾度か書いているように、私自身は若いうちから「勝つこと」だけを目標に競技することには賛成しかねるという立場ですが、これらの競技の場合は自らが楽しんで技を磨くことの延長に国際大会やオリンピックがあるようにも感じます。少し年上の先輩たちがやっている技(トリックというそうですね)を真似して「できた!」という体験を積み重ねていたら、いつの間にか高いレベルに到達していたということでしょうか。一部の不埒なスケートボーダーが施設や器物を損壊するなどの言語道断な振る舞いをするなどのニュースもありますが、多くのスケートボーダーはルールを守って興じているものと思います。また新たなスターを来年見ることができるかもしれませんね。

なかなか日本国内ではテレビ中継で日本人選手の活躍が見込まれない競技を見ることは難しいと思いますが、上記の競技は日本人選手の活躍も見込まれますし、最近はネット中継も広がっていますので、放送権等の関係でリアルタイムで視聴できるかはまだわかりませんが、アーカイブなどで多くの競技に接することができるものと思われます。これも私は何度も書きましたが、オリンピック・パラリンピックは世界最高峰の戦いです。ぜひ、決勝だけでもいいので、様々な競技をご覧いただきたいと思います。そして、出場権獲得争いも今後より熾烈になっていきます。著名選手が参加できなくても、代わりの選手も選考される以上は間違いなく素晴らしい実力を持っているはずですので、世代交代も含めて(今回だけは)3年間の時の流れも楽しみましょう。いやー、来年が楽しみですね。

さて、次回はNFLスーパーボウルについて書きたいと思います。

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