所長コラム⑬「チームとは」

皆様、こんにちは。運動研究所の宮島です。

今回もワールドカップ期間中につき番外編です。ワールドカップも終盤、どんな結末を我々に見せてくれるのでしょうか?

さて、前回は日本では代表の大会は盛り上がるのに国内リーグはそうでもないという話をしました。

これは「日本国民は日本が好き」という側面もありますが、もう少し踏み込んでみましょう。
前職の私の先輩で「スポーツのチームは何らかのコミュニティの象徴である」という説を唱える方がいました。私はこの説が非常によく理解できます。いわゆる「腹落ちする」ということでしょうか。

つまり、日本代表は「日本」というコミュニティの象徴なので、比較的大きなムーブメントになりやすいのですが、国内のチームはそれが象徴となっているコミュニティが小さいのです。それを少しでも大きくかつ受け入れられやすい「自治体」という単位にしたのがJリーグでありBリーグであると考えます。

従って、スポーツの産業化という観点から考えると、実業団チームを所有する企業には、今後より一層「自分たちのチームを支えるコミュニティを大きくする」責務が持たされる方向になると思います。すると、今まで一部のチームで見られたような「企業グループ内で盛り上がればいいのだ」という企業ではチームを所有しきれなくなる可能性があります。
これは日本の国内スポーツにとって、もう一つの大きな問題につながります。

次回からはまた通常のコラムに戻ります。

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